糖尿病網膜症
定期的に検査を受けて
早期に
発見しましょう
眼の奥にカメラのフィルムがあり、そこにいく血液の流れが悪くなり網膜に酸素や栄養素が不足し、これが糖尿病網膜症の原因となります。進行した場合、硝子体で大出血が起こります。最悪の場合、失明に至るケースもあります。糖尿病網膜症の早期発見、適切な治療には、眼科医・内科医との連携が必要です。連携ツールとして糖尿病眼手帳を発行しておりますので是非ご活用ください。
こんな場合はご相談ください
- 無症状でも糖尿病の気があるといわれた
- 糖尿病と言われている
- 見えにくい
- ぼやける
- 急激に見にくくなった
検査について
眼底検査
目の1番奥にある網膜の状態をくわしく調べるため眼底検査を行います。目薬で瞳孔を広げるとまぶしくて近くが見えない状態が約4時間続きますが、自然に元に戻りますのでご安心ください。お車でお越しの方はご注意ください。当院では、眼底の全体像を把握することができ、多くの眼底疾患をチェックすることができる広角眼底カメラを導入しています。
OCTアンギオグラフィ検査
OCTアンギオグラフィは、これまでの性能をはるかに超えるもので、従来、蛍光造影剤を注射し撮影していた血管系の構造を描出する検査を、造影剤注射を使わずに(非侵襲=患者様のお身体に負担なく)より迅速で、より詳細に分析可能な撮影装置です。網膜剥離・緑内障・加齢性黄斑変性症・糖尿病網膜症・黄斑円孔・黄斑前膜・黄斑浮腫など、疾患の早期発見や精密な検査に貢献します。
治療方法
血糖値のコントロール
糖尿病網膜症は完治させることができないため、症状の悪化を防ぐことを目的に治療を行います。
薬物療法、食事療法、運動療法により血液中の糖分量をコントロールしていきます。
レーザー治療
症状が進行してしまった場合、新生血管の発生を防ぐためにレーザー光凝固を行います。日常生活にも影響はなく、進行を抑える役割があります。
硝子体内注射療
網膜上の血流悪化によって血管から血液やその成分が漏出すると、網膜の中心に位置する黄斑に黄斑浮腫と呼ばれるむくみが発生して、深刻な視力障害をもたらすことがあります。
また、悪化した血流を補うために新生血管と呼ばれる血管が発生して、網膜に重篤な病気を招くこともあります。
こうした状況は全て、VEGF(血管内皮増殖因子)と呼ばれるタンパク質の持つ働きに誘発されて起きるといわれています。
抗VEGF薬治療は、このVEGFの働きを抑える抗VEGF薬(抗血管新生薬)を眼球内に注射して、血管からの漏出や新生血管の発生と成長を抑制する治療法です。
手術
糖尿病網膜症が進行すると、眼内に出血したり(硝子体出血)、網膜に増殖膜が張り、さらに網膜剥離がおきて視力が極端に低下します。このため視力低下の防止や、視力回復を目的に硝子体手術を行います。また糖尿病の患者様では、白内障を合併していることが多いため、白内障の手術を同時に行ないます。